
オテル・ドゥ・ミクニオーナーシェフ
三國清三 様
1954年北海道増毛町生まれ。
15歳で料理人を志し、札幌グランドホテル、帝国ホテルにて修業。
1974年駐スイス日本大使館の料理長に就任。大使館勤務の傍ら、フレディ・ジラルデ氏に師事する。その後も、トロワグロ、オーベルジュ・ドゥ・リル、ロアジス、アラン・シャペル等の三つ星レストランで修業を重ねる。
1985年東京・四ツ谷にオテル・ドゥ・ミクニを開店。2013年フランスの食文化への功績が認められ、フランス・トゥールにあるフランソワ・ラブレー大学にて名誉博士号を授与される。
2015年フランス共和国よりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを日本の料理人として初めて受勲。
2019年「JAPONISÉE Kiyomi Mikuni」を出版。“グルマン世界料理大賞2020”Hall of Fame部門で唯一入賞し、後世における規範となる傑作と評価される。
2021年「文藝春秋 創刊100周年、昭和・平成・令和を彩る日本の顔ベストセレクション」、14人の1人に選ばれる。
現在、子どもの食育活動や、家庭でできる手軽なレシピをYouTubeで発信している。
このような賞いただきまして、大変ありがとうございます。
今日はスーツで来ようかと思ったんですけど、関係者が「コートで来い」ということで。
私、北海道増毛(ましけ)という生まれなんですけど、アデランスさんには「増毛」と書くんですね、増える毛と書いて。いつも私の故郷を宣伝していただきまして、アデランスさんにはいつもお世話になっております。
文化と教育部門ということで、3年前ですかね。それまで食文化というのが、文化庁に認められていなかったんです。
我々料理人からは人間国宝、文化庁扱いにならないと人間国宝というのは料理人が出ないので。
服部先生とか、京都の菊乃井の村田さんとか、僕とかが10年かけて、3年前に「日本の食は食文化である」と文化庁に認められたということで。
これから我々業界の若い世代、飲食店の関係者、文化に貢献しているんだということで、今は人手不足ですけども、誇りを持ってこれから後輩たちが仕事をできるんじゃないかなと思います。
あともう一つ教育なんですけども、実は2000年から我々「味覚の授業」というのをやってまして。
イタリアのスローフード、ミシュランフランスの三星シェフたちが85年から小学校に出かけて、「甘い・酸っぱい・しょっぱい・苦い」っていう味覚の授業をしてるんですね。
僕も2000年から玉川学園で小学校4年生、5年生の授業をしてまいりましたが。
85年にジャック・ビュイゼさんというフランスの味覚学者が、小学校6年生までに正しい味覚を教えていないとその子が大人になった時に簡単に我が子を傷つけてしまうようになる、小学校6年生までにちゃんとした味覚を教えられていない、例えば小学6年生が親とか近所の人に何か言われたらバットで殴りかかって傷つけてしまうと。
そういう世の中に絶対しちゃいけないということで、食のイタリアMamma Mia、フランスは食の、美食の国ですから彼らが立ち上がって。
小学校に出向いて味覚の授業をしているイタリアのスローフードと、三星の人達に呼ばれて2000年から小学校に出かけて、いまだにやっておりますけども。
2000年からですから、社会人になっている子達がレストランに来てくれるようになったんです。
我々後輩も、全国で今60名くらいのシェフたちが、味覚の授業で小学校に出向いて教育しています。
最近痛ましいニュースが多くありますよね。
若い親が我が子を傷つけてしまったり、若い子が子供同士で傷つけてしまうなど、とても悲しいことです。
やはり子供たちが我々日本を将来作っていくわけですから、そういう貢献をこれからも続けていきたいと思います。
私の宣伝でございますが、四ツ谷のお店は今改装してまして、来年の秋ぐらいに8席のお店をオープンいたしますので、またご予約をお願いしたいと思います。
本日は大変ありがとうございました。
